花と房州石の山(1)

寒暖の波を繰り返しながらも、今年の春は足早に近づいています。

2月までの雪の季節から、花の季節になりました。各地で花便りがありますが、今回は房総の花便りです。

 

船で金谷港に渡れば、春の息吹が感じられる町並み。登山口手前の肉屋さんの揚げたてコロッケで小腹を満たし、いざ出発。

低山とはいえ楽はさせてもらえません。昔はきれいに石が敷かれていたであろう、かなり急な山道をたどります。

 

のこぎり山の車力道は、金谷石(房州石)を石切り場から港まで運んだ道です。明治から戦前までは、多くの石が横浜港や東京の洋風建築の基礎として使われました。栃木の大谷石に似た凝灰岩です。戦後しばらく、細々と切り出されていたそうですが、今は廃墟です。

今も石の表面に残るわだちや、切り出し面の大迫力は、人間の力を見せ付けられる思いですね。この車力道コースは、登山者も少なく、静かに歴史遺産を楽しめます。

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